子規 幻の書

しにに行くために めしくふ こじき哉   子規

馬士一人 馬にひかるる かれ野哉     子規  馬士=まご

かけものの達磨にらむや 秋のくれ     子規


目出たさは 梦に遊んで 九時に起き    漱石

病後 糸柳 ひねもす ぶらりぶらり哉   漱石

雀子の とびつかれたる 茨かな      漱石


朝日 2009.7.3


逝く春を 股の中より 惜しみける     佐藤春夫  逝く=ゆく


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